多摩美術大学大学院彫刻専攻にて選抜された5名による展覧会を開催しました。
展覧会タイトル「彫刻失格」の元ネタは無論、太宰治の「人間失格」ですが、興味深いのは、これが留学生から提案されたタイトルであること。それに対し、即座に皆が賛同したこと。中には石彫やテラコッタなど、「彫刻の王道」と言える作品があるにも関わらず、それすらも「彫刻失格」の烙印を自ら押す。それは、ますます複雑化する彫刻表現が一周したことを感じさせます。「人間失格」は人間の弱さや脆さを描いた作品ですが、それを「彫刻」に置き換えることで、表現に対する彼らの厳しい自己言及を見ることができます。
会期中には、8/COURTにて学生によるパフォーマンスも行われ、それぞれのバックグラウンドが反映された視点や感性が交錯し、多層的な表現世界を体感できる展覧会となりました。
【出展学生】
飯野忠郎 @atrrat__art
太田皓士 @ota_tatata_07
コウシン @huzhouhua
スウメイシン @zmmms__
田所和真 @gyomu_super